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中銀カプセルタワービル
黒川紀章



目次


 建築家の黒川紀章氏(1934~2007年)が設計し、1972年に竣工した東京・銀座にある地上11階一部13階、地下1階、鉄骨鉄筋コンクリート造一部鉄骨造の集合住宅である。個々の部屋がカプセル型であることが特徴で、技術的にはカプセルごとに交換が可能とされている。部屋数、つまりカプセルの数は140個となっている。中銀カプセルタワービルは1959年に黒川紀章氏や菊竹清訓氏らの日本の建築家が提案した建築コンセプトである「メタボリズム」の象徴とされる。メタボリズムは日本語で新陳代謝の意味で、戦後脱却を急ぐ昭和30年代における社会の変化や人口の成長に合わせて都市や建築が有機的に成長することを特徴とし、中銀カプセルタワービルにおいては個々のカプセルを交換することによってそのコンセプトを実現することができる。しかしながら、今日現在、実際にカプセルの交換した例はない。中銀カプセルタワービルはデザインやコンセプトを重視した建物であるがゆえに、居住性が悪く無駄なスペースが多いなどの批判も多かった。2007年には老朽化や健在に使用されているアスベストの問題から立て替えることが管理組合で決定した。しかし、決議後も建て替えが開始されず、現在も外観上は建設当時のままの状態となっている。一方で、現代建築の象徴である中銀カプセルタワービルの保存に向けた運動や、入居希望者が多いとされている。


中銀カプセルタワービルの写真素材




参考ページ


商用写真



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