1964年の東海道新幹線の開業とともに運行を開始した0系新幹線は2008年に惜しまれつつ44年間に及ぶ営業運転を終了した。0系新幹線はオリンピックの開業の年に営業運転を開始し、高度経済成長期、バブル経済など、20世紀～21世紀にかけて走行し続けた象徴的な新幹線である。国鉄時代は電車の開発サイクルが遅く、歴代新幹線の中で最も長く、最も多く生産された。その後、国鉄時代に開発された新幹線車両が続々と廃車にされ、2010年に400系、2012年に100系と300系が営業運転を終了した。さらに、2013年に国鉄時代に開発された最後の新幹線が200系が営業運転を終了した。
 一方、開発の視点でみてみると、1987年4月1日に1社体制の国鉄から6社の旅客事業会社と1社の貨物会社に分割民営化され、JRとなった。そして、JRになることにより民間視点のサービスを追求することとなり、その結果として新幹線車両の開発速度が速まった。JRとなってから量産された新幹線は、1992年に300系と400系、1994年にE1系、1997年に500系とE2系とE3系とE4系、1999年に700系、2004年に800系、2007年にN700系、2011年にE5系、2013年にE6系、2015年にE7系と計13種類に及ぶ。このうち現在増備中の系統は東海道・山陽・九州新幹線用にN700系(N700A)、東北・上越・北海道新幹線用にE5系/H5系、東北・秋田新幹線用にE6系、北陸新幹線にE7系/W7系の4種類となっている。

0系・新幹線